JR九州が線路の保守管理のために使用した除草剤が周辺の広範囲の農地に飛散し、福岡県内の農家がコメの出荷を見合わせる事態となっていることが26日、分かった。大豆の生育への影響も報告されている。JR九州は液状の除草剤に含まれる「ジカンバ」などが飛散したことを認めた上で、農家側に謝罪したという。農林水産省によると、この除草剤は農地での使用が禁止されている。

 JR九州などによると、除草剤が飛散したのは、福岡県みやま市の鹿児島線の沿線。JAみなみ筑後によると、8月中旬以降、大豆の葉が萎縮する生育不良が線路周辺の全長約7キロで発生。稲の葉からも通常は使わない農薬成分がわずかに検出されたことが今月10日に判明したため、収穫済みのコメ約7トンの出荷を見合わせたという。

 JR九州は九州7県の全ての在来線で同じ除草剤を作業車両で散布している。みやま市の鹿児島線では、8月上旬に2回実施していた。

 この除草剤の製造会社はホームページ上で「農作物にかかると薬害を生ずるので、使用の際は風向きに注意して散布すること」と表記している。

 JR九州は飛散の原因や大豆の生育不良との因果関係を調査しているとした上で「原因究明を進め、真摯(しんし)に対応する。農家への補償も検討する」(広報部)としている。

 佐賀県内での除草剤の散布状況についてJR九州は「いつ、どこでまいたか情報を集約中だが、今のところ農家からの問い合わせはない」と話している。

 佐賀県内での除草剤の散布状況についてJR九州は「いつ、どこでまいたか情報を集約中だが、今のところ農家からの問い合わせはない」と話している。【共同】

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