佐賀新聞社は、佐賀県政や暮らしに関する第27回県民世論調査を実施した。山口祥義知事の県政運営を評価したのは前回を4・6ポイント下回る67・0%だった。2015年1月の就任以降初めて下降したものの、高い水準を維持した。評価しない割合は28・8%で、前回を4・7ポイント上回った。

 山口知事を「評価する」と答えたのは前回に比べて0・2ポイント微増の15・1%、「どちらかといえば評価する」が4・8ポイント減の51・9%で、合わせて67・0%になった。理由は「行動力がある」が4年連続で最も多く、29・1%だった。

 知事は8月24日、佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画の受け入れを表明した。こうした「配備計画への対応」を評価する理由に選んだ割合は12・3%で、前回を4・2ポイント上回った。「決断力とリーダーシップ」も5・5ポイント上昇し、20・6%になった。

 一方で「全く評価しない」は2・0ポイント増の6・7%、「どちらかといえば評価しない」が2・7ポイント増えて22・1%で、合計28・8%になった。

 評価しない理由は「配備計画への対応」が最も多い44・1%を占め、前回比16・6ポイントの大幅増になった。「政策決定に疑問」も4・8ポイント増え16・9%だった。

 県政について「満足」「ある程度満足」と回答したのは合わせて36・6%で、前回を1・2ポイント下回った。一方、「大変不満」「少し不満」は合わせて24・8%で、前回より7・7ポイント増えた。「どちらともいえない」は前回に比べ6・5ポイント減の38・6%だった。

 山口知事を評価したのは就任1年目の15年が64・5%で、16年は70・1%、17年が71・6%で上昇を続けていた。

 世論調査の質問内容と回答結果は、佐賀新聞社のウェブサイト(有料会員向けサービス)に掲載しています。

 ■調査の方法 9月14~16日の3日間、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で実施した。対象者は佐賀県内の18歳以上の有権者数を市町別に比例配分し、男女、年代もそれに倣った。応答なしや対象外を除き616人から有効回答を得た。

【解説】問われ続ける決断と過程

 任期最終盤の山口祥義知事の県政運営に対し、回答者の3分の2が「評価する」と答えた。佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画の受け入れを表明してから20日余りの時点での調査だったが、マイナスの影響は限定的で、支持率は4・6ポイント減にとどまった。

 県政全般を担う知事は、単一の政策や課題で評価されるとは限らない。評価する理由の上位には行動力や親しみやすさが挙がっており、交流人口の拡大や県内定住を促す情報発信、開催中の「肥前さが幕末維新博覧会」などが好意的に受け止められているのだろう。

 それでも国策課題を巡って下した決断は、県民の将来を左右するだけに、プロセスを含めて問われ続ける。知事を評価しない人のうち、配備計画への対応を問題視した人が10ポイントを超える割合で増え、4割台半ばになったことは、今後の県政運営の課題として真摯(しんし)に受け止めるべきではないか。

 約2カ月後の11月29日には知事選が告示される。選挙後には、配備計画を巡る県有明海漁協との協議や、九州新幹線長崎ルートの整備方針見直しなど難題が控えている。首長には、一人でも多くの県民が納得できるような政策決定プロセスが求められる。

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