賞美堂本店の新ブランドの第1弾モモコベア。有田焼のさまざまな技法が施されている

 陶磁器の老舗商社「賞美堂本店」(西松浦郡有田町、蒲地桃子社長)が、30年ぶりに新ブランドを立ち上げた。有田焼の人形(フィギュア)を展開する「momoco(モモコ)」で、第1弾として人気造形作家によるクマをモチーフに、肥前窯業圏の作家や窯元が絵付けや彫刻を施したシリーズを販売している。

 創業70年の同社は江戸、明治の伝統的な意匠が中心の「其泉」(きせん)ブランドが主力。業界の食器の業況が低迷する中、モダンなものにも挑戦できるインテリア商品を開発した。「作り手と一緒にブランドを育てたい」(担当の蒲地亜紗さん)と、作家や窯元名を押し出している。

 第1弾「momoco bear(モモコベア)」は、造形作家のもち川幸範さんが手がけた丸みのあるボディーが特徴。高さ11センチ、幅と奥行き6・5センチの手のひらに収まるサイズで、女性をターゲットに、贈り物として男性の需要も見込む。全17種あり、3人の作家の作品は8万円~(税抜き)、4窯元による手描きや単色は5千円~(同)。

 作家の作品では、華仙さん(有田町)が青海波など伝統柄をポップに表現し、川崎精一さん(同)は白磁に陰刻の技法で桜を彫り、市川光山さん(伊万里市)は色鍋島を上品に描いた。

 8月にニューヨークの見本市で先行発表し、国内は9月4~7日にあった東京のギフトショーでお披露目となった。「人形というツールを介して有田焼を知ってもらい、そこから器にまで興味を持ってもらえたら」(蒲地社長)と、有田焼のアイコンとしての役割に期待を込める。

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