旧優生保護法下(1948~96年)に障害などを理由に不妊手術が繰り返された問題に関し、佐賀県内の聴覚障害者4人が初めて当事者として特定されたことを受け、県は14日、県聴覚障害者協会に対し、当事者4人に関する情報提供を依頼した。本人の了解が得られれば、面談して詳しい状況を把握する方針。

 県と協会によると、県こども家庭課の職員が協会を訪ね、協会の調査に「同意がないまま不妊手術を受けた」と答えた4人に関する情報提供と面談を申し入れた。中村稔理事長は「個人情報にかかわるため、本人の了解を取った上で対応したい」と応じたという。

 こども家庭課は「被害認定の仕組みは国で検討されている。仕組みが示された時点で対応できるように基本的な状況を把握しておきたい」としている。

 旧優生保護法下の不妊手術は、佐賀県内で少なくとも126件に上る。「強制」が86件、「同意あり」が40件と記録されているものの、県衛生統計年報と当事者の証言から、同意ありでも事実上強制だった可能性が出てきている。個人を特定する公文書は破棄されており、被害認定が難航する懸念がある。

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