国際忍者学会で講演する深川さん=嬉野市公会堂

 忍者に関する研究成果を発表する「国際忍者学会」が8、9の両日、嬉野市公会堂で開かれた。国内外から約70人が参加。佐賀戦国研究会の深川直也さんによる講演や研究発表を通じて、佐賀藩と忍者の関わりを探るとともに、嬉野に実在した忍者3人に迫った。

 8日の講演は「佐賀藩における忍者」と題して行った。深川さんは、佐賀藩の藩祖・鍋島直茂と忍者の関わりを解説。戦国時代の1570(元亀元)年、豊後の大友軍が佐賀に侵攻して、龍造寺軍と戦った「今山の戦い」の際に、鍋島直茂が山伏の協力を得て深夜の山中を移動し、大友本陣の奇襲に成功したことを説明した。

 また、佐賀に存在した古流剣術「肥前兵法タイ捨(しゃ)流」を伝授した山伏・弁慶夢想など嬉野で忍者に認定されている3人を紹介。深川さんは、タイ捨流の門外秘文書で、忍の極意に特化した「タイ捨流忍之内極意秘密之巻」の一部をスライドで説明した。「犬隠れの術」や「木の葉隠れの術」といった秘技の記載があることから「九州の忍法における貴重な史料。剣術にも、兵法や宗教などを総合的に含んでいた」と考察した。その上で「忍者を探すことは、郷土史研究に新たな発見や可能性をもたらす」と締めくくった。

 このほか、青森大学の清川繁人教授らが、幕末に活躍した忍者の研究発表を行った。

 9日は、嬉野市の忍者村「肥前夢街道」のほか、弁慶夢想にゆかりの深い八天神社(塩田町)など関連する史跡を視察した。

 国際忍者学会は、2月に三重県伊賀市で初めて開催され、今回が2回目。

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