フリーゲージトレインの技術開発などについて議論した与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの会合=東京・永田町の衆院第2議員会館

 国土交通省は27日、フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の新幹線への導入を断念する方針を与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の会合で報告した。今後は高速走行のないレール幅の異なる在来線区間での直通運転を想定して開発を続ける。

 FGTの導入が予定されていたのは九州新幹線長崎ルートと北陸新幹線。長崎ルートは関西直通ができないことなどから7月に導入を断念した。長崎ルート導入を前提に雪対策を施す計画だった北陸新幹線でも断念する流れになった。

 国交省は約20年間にわたり総額500億円を投じた新幹線と在来線の直通運転に関し、事実上開発を断念する。PT座長の岸田文雄自民党政調会長は「これまでの経緯を踏まえ、地元に丁寧に説明するよう国交省に求めた」と話した。

 国交省は長崎ルート(武雄温泉-長崎間)の建設費が1200億円、北陸新幹線が2260億円膨らんだことを報告し、19年度予算の概算要求で、本年度当初の755億円から増額を求める方針を示した。額を示さない「事項要求」とする。PTでは、15年の「政府・与党申し合わせ」で決めた長崎ルートの2022年度暫定開業を実現することも確認した。

 PTは非公開。関係者によると、会合では議員から「FGTの開発失敗の責任は国にある。対応は国が考えないと困る」「在来線区間でFGTの開発を続ける予算をつけるぐらいなら、佐賀県の負担軽減に回すべき」などの意見が出た。国交省からは「FGTの問題は国の責任だ」との発言があった。

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