国営諫早湾干拓事業を巡り、佐賀、福岡、熊本3県漁業団体のトップが23日、農林水産省で斎藤健農相と面会した。確定判決に基づく開門命令を無効とした7月の福岡高裁判決を受け、高裁が和解勧告の際に示した、開門しない前提の漁業振興基金で和解を実現するように求める要望書を手渡した。

 斎藤農相は「開門によらない基金での和解を目指す考え方は一貫して変わっていない。(開門関連の)いろいろな訴訟に適切に対応していく」と応じた。

 3県団体は、高裁で和解協議が設定されていた5月に協議継続を求める趣旨の共同文書を斎藤農相に提出した経緯がある。

 佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長は「訴訟の結果のみクローズアップされ、われわれが望む有明海再生が遠ざかるのではないかと感じている」と述べ、今回は5月の共同文書の内容に「和解の実現と基金の創設」を加えたことを強調した。

 面会後、徳永組合長は「高裁で和解できず危機感がある。引き続き(基金による和解という)同じ形で進めてほしいというのが要望の趣旨だ」と説明した。

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