映画「もうろうをいきる」の上映会後のトークイベント。発言は要約筆記でスクリーンに映し出された=佐賀市のシアター・シエマ

 映画に字幕や音声ガイドをつけるバリアフリー映画の制作に取り組む「みないろ会」(森きみ子会長)が19日、本格的に活動を始めた。視覚と聴覚の重複障害者の日常を撮ったドキュメンタリー映画「もうろうをいきる」(西原孝至監督)の上映会を佐賀市のシアター・シエマ開き、約100人が来場した。制作のための機材購入費100万円を目指し、募金活動も開始した。

 「もうろうをいきる」は、字幕と音声ガイドがあるバリアフリー映画。監督自身が、音声ガイドの声を担当している。視覚障害者は専用機器とイヤホンを使い、音声ガイドを聞きながら鑑賞した。

 上映後には、西原監督を招きトークイベントが開かれた。森会長が「(音声ガイドの)優しい感じがとてもいい。ガイドの原稿も自分で書いたのですか」と質問。西原監督は「自分で書き、ディスクライバー(音声ガイド制作の専門家)に見てもらって完成させました」と答えた。

 森会長は「映画は視覚に訴える部分が多い。音声ガイドがあれば、(物語の筋を追うのに)肩の力を抜いて見られる」と視覚障害者にとっての音声ガイドの意義を改めて強調した。

 鑑賞した聴覚障害の女性は「耳と目が不自由になっても、介助者がいれば生きていけると感じた」と映画の感想を語り、「(バリアフリー上映で)視覚障害者も聴覚障害者も映画を共有できてしみじみ良かった」と、会の取り組みに改めて共感を示していた。

 みないろ会は約30人で活動している。バリアフリー映画の制作、上映には機材が必要で、この日から募金活動を始めた。シエマに募金箱が設置され、上映後に早速募金する姿が見られた。

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