第76回大会決勝・佐賀商-樟南 9回表佐賀商2死満塁、西原正勝が左越えに決勝の満塁本塁打を放つ=1994年、甲子園

 劇的な勝利に佐賀が沸いた。夏の風物詩の一つ、全国高校野球選手権大会。1994(平成6)年の第76回大会で佐賀商は、樟南(鹿児島)を8-4で下し、県勢初の全国制覇を果たした。

 主将の西原正勝選手が試合を決めた。4-4で迎えた九回、チームがつないだ2死満塁の好機に、狙っていた初球の直球を思い切り振り抜いた。打球は左翼席へ飛び込み、大会初の決勝での満塁本塁打となった。2年生エースの峯謙介選手も躍動。全6試合708球を完投し、優勝に貢献した。

 甲子園の全てを詰め込んだような快進撃は“ミラクル”と称された。初戦は浜松工(静岡)と開幕戦を戦い、準々決勝の北海(南北海道)戦は降雨で一時中断し、ナイター戦に。準決勝の佐久(長野)戦は延長戦の末、サヨナラ勝ちを収めた。最後まで諦めず、心から野球を楽しむ姿は、見る者の胸を熱くした。

 そんな姿は、いまも変わらず受け継がれている。ことしの第100回大会は10年ぶりに佐賀商が出場。初戦で敗れたものの、最後まで攻めの姿勢を崩さなかった。「必ずこの場に帰ってくる」。新たな決意を胸にきょうも練習に励んでいる。(新元号まであと253日)

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