袋に入れた使用済みおむつをバッグの外側にくくりつけて渡している保育施設

 子どもの使用済みおむつ、保育施設で処分します-。全国の一部自治体で、保護者が使用済みおむつを自宅に持ち帰って処分する対応を見直す動きが広がってきている。佐賀県内は一部の町で施設処分を実施しているが、大半の市町は施設の判断に委ね、持ち帰るところが多い。保護者や保育関係者には「以前からの慣例で、疑問を感じなかった」との声がある一方、一部で「スーパーに買い物に立ち寄る際、気になる」などと保育施設での処分を求める意見もある。

 夕方5時、保護者らが佐賀市の保育園に次々訪れた。保育士から、使用済みおむつが入ったビニール袋、着替えが入ったビニール袋がバッグにくくりつけられて渡された。30代の女性は「洋服を洗濯しようと開けたら、使用済みおむつで…。夏場はにおいがきつく、園で処理してもらえたらありがたい」、孫2人を迎えに来た60代男性は「働いている保護者にとっては手間かもしれない」と話した。

 おむつを持ち帰りとしている理由は、自宅で排せつ物を確認して健康管理に役立ててもらう、園に使用済みおむつを置くスペースがない、処理費用がかかる-などがあるとされる。

 保護者は朝、保育施設に、子どもの名前を記入したおむつを5枚程度預け、帰宅時は、使用済みのおむつを持ち帰る。こうした日常が全国的にある中、インターネット上で、保護者らが「なぜ、うんちおむつを持ち帰らなくてはいけないのか」などと投げかけ議論になった。東京都内の議会でも質問や保育施設での処理を求める動きが出てきた。

 本年度から東京都豊島区が区立、私立などを問わず認可保育施設で回収処理を行うことを決め、6月には広島市が来年度以降に公立園で回収を行う検討に入った。

 厚労省は「保育所における感染症対策ガイドライン」で、「使用後のおむつは、ふた付きの容器に保管すること」などと定めるが、その後の処分の方針は示していない。

 保護者に持ち帰りを求めている佐賀市内のこども園の園長は「子どもと接する時間が少ないので、せめて体調の変化に触れてもらいたいと思っていた」と話す一方、「全国的な議論にもなっており、再考したい」と話す。別の保育施設の関係者は、現在、施設で出たごみは一般ごみとして処分しているため「おむつすべてをごみ出しするのも負担が大きく、急にごみが増えることに関し、自治会に理解を求める必要もある」と話す。

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