マラソンランナー君原健二さん(77)。今は、競技者として走ることはないが、年間を通して日本各地の大会から招待をうけ走っている。もちろん、さが桜マラソンにも◆「君原さん」。気楽にそう呼んでしまうが、戦績をみれば、その偉大さに誰もが驚くだろう。1960年代から70年代半ばまで競技者として走ったレースは35回。うち優勝13回。途中棄権は一度もなく、すべて完走している。オリンピックでの優勝はないが、1968年メキシコ大会では堂々の銀メダル◆酸素の薄い高地でのレースは過酷だ。あのローマ、東京に続いて3連覇を狙ってメキシコ大会に出場したマラソンの“絶対王者”、エチオピアのアベベ(故人)も、さすがに酸素不足がこたえて30キロ付近で棄権。だが、君原さんはいつも通り首を振りながら力走。日本陸上界にとって戦後初の銀メダル獲得となった◆そんな思い出のメキシコ五輪から50年。君原さんにうれしい知らせが届いた。今月26日に行われるメキシコシティー・マラソンの表彰プレゼンターとして招待状が。君原さんは「光栄なことです」とメキシコ行きを心待ちにしている◆「マラソンは、いつも自分との闘いです」。半世紀ぶりのメキシコで日本が誇る君原さんが、世界の後輩ランナーたちにどんなメッセージを贈るのか、楽しみである。(賢)

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