梅雨明け以降、晴天が続き、貯水率が40%を切った繁昌ダム=武雄市朝日町

 梅雨明け以降の少雨と猛暑の影響で、武雄市で農業用水不足が深刻化している。ダムの貯水量は50%を割り込み、各地のため池の水位も下がって取水制限も始まった。市は17日、農業用水渇水対策協議会を開き、計画的な水の管理や効率的な利用を申し合わせた。

 市農林課によると、7月9日の梅雨明け以降、武雄町の観測地点の降水は7月29日の17ミリ、8月15日の43ミリの2日だけで、農業用ダムの貯水率は、繁はん昌じょうダム(朝日町)が39%、庭木ダム(西川登町)が46%に低下している。繁昌ダムでは8月7日から、放水を4日間隔にする取水制限をしている。

 各地のため池も水位の低下が目立ち、ほぼ枯渇した池もある。佐賀県が管理する三つの水道・工業用ダムが放流量を増やして水を回したこともあった。水事情の悪い地域では、出穂時期を迎えた水稲が枯れるなどの影響も出ている。

 渇水対策協議会は、市農業再生協議会の臨時会議として開いた。各町の営農推進協議会長や農協、市農林課などの約40人が集まり、市の状況説明の後に各地の現状が報告された。

 「水田のひび割れが進んでいる」「一部の池が枯れた」「台風15号の雨は山が吸ってしまい、池の水位は変わらない」などと切実な状況が報告された。「水不足の中で水田はどんな状況に保つべきか」という質問には、ひび割れても水分はある「黒乾」状態を維持するように農協関係者が助言した。「高温続きではどんな影響が想定されるか」と尋ねられると、「実が入らないこともある」と回答した。

 各地区は貯水や水田の状況をチェックし、関係機関と連携して放水要請などで対応する。農業再生協議会の山口和己会長は「会議の結果を地域に戻って周知し、大切な水を有効に使ってほしい」と呼び掛けた。

 県農山漁村課によると、15日現在の県内31カ所の農業用ダムの貯水率は79%。唐津市肥前町で少ないなど地域差はあるが、多くは平年並みの水量を保っている。営農に支障があるという報告が寄せられているのは武雄市の2ダムだけで、繁昌ダムは平年の54・8%、庭木ダムは62・5%の水量となっている。

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