現在も3年に1回のペースで続いている薪能=平成11年8月撮影、名護屋城本丸跡

 鎮西町(現唐津市)の国の特別史跡・名護屋城跡を舞台に「第1回本丸薪能」が開かれた。朝鮮出兵の際、豊臣秀吉が役者を呼び集めて能を舞わせた記録にゆかりのある催しで、一流の狂言師や能楽師がかがり火に囲まれて舞う優雅な姿に、約3千人が酔いしれた。

 同町内の民間団体でつくる実行委員会が、地域の文化的な魅力づくりにと企画した。また「不幸な歴史の舞台を核に新しい日韓文化交流を試みる」とも位置づけた文化イベントだった。

 翌年以降も続いたが、鎮西町の緊縮予算を受けて2001(平成13)年から3年連続で休止するなど、存続の危機もあった。唐津・東松浦地区の市町村合併前だった04年からは3年に一度となり、07(同19)年から開催時期も秋になった。前回は16(同28)年。

 唐津市鎮西市民センターによると、地元出身の能楽師・齊藤信隆さんのつてで、人間国宝など一流の役者を呼べているという。秀吉は能とともに茶の湯も愛したことから、当日は茶席も設けられている。(新元号まであと256日)

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