「農福連携」の現状を報告したセミナー=佐賀市のほほえみ館

 福祉事業所で働く障害者らが農作業を担う「農福連携」を推進しようと、NPO法人「佐賀中部障がい者ふくしネット」は9日、佐賀市のほほえみ館で農業や福祉、行政関係者向けのセミナーを開いた。連携に取り組む福祉事業所やJAさがの関係者が、農家の労働力不足を補うことへの期待や賃金設定の課題など現状を報告した。

 選果場でホウレンソの分別や袋詰め作業を担う社会福祉法人「若楠」の佐藤秀幸統括園長は、障害者の作業の幅や視野が広がり、やりがいにもつながっていることや地域のつながりも拡大していることを連携の成果と受け止めている。

 課題としては、冬場や気候、不作で作業量が減ることを挙げた。佐藤統園長は「地域も利用者もともに支え合って地域活性化につなげたい」と連携強化に期待を寄せた。

 JAさが富士町営農センターの無津呂利英さんは、中山間地で農家の労働力や後継者不足が深刻化している現状を報告した。適正な賃金設定や生産量の確保などが課題として浮上。「他県では、農業の担い手になる福祉事業所がある。中山間地では耕作放棄地の課題があり、農福連携には可能性があると思っている」と述べた。セミナーには約50人が参加した。

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