ハーフをテーマにした写真プロジェクトに取り組むテツロー・ミヤザキさん=佐賀市呉服元町のオランダハウス

ギャラリートークの参加者と記念撮影をするテツロー・ミヤザキさん(左奥)=佐賀市呉服元町のオランダハウス

 佐賀とベルギーにルーツを持つ写真家のテツロー・ミヤザキさん(40)=オランダ在住=の企画展が16日、佐賀市呉服元町のオランダハウスで始まった。「Hafu2Hafu(ハーフトゥハーフ)」と銘打った展示のテーマは、自らを含め「ハーフ」として生まれ育った人たちのアイデンティティー。撮りためてきた約80カ国100人の肖像写真を並べ、多様性や相互理解の尊さを訴えている。

 ミヤザキさんは、1960年代に空手の普及のためにベルギーに渡った父親の哲さん(佐賀市出身)と、ベルギー人の母親との間に生まれた。佐賀市出身の画家ミヤザキケンスケさんとはいとこに当たる。

 ベルギーで育ったが、現地社会では日本人として扱われることが多く、帰属意識が揺れ動いたという。

 「ハーフであることを考えよう」と2016年から始めた写真プロジェクトは、国境を超えてルーツを持つ人たちのポートレートと、観賞する人たちへの質問をセットにした。同じ境遇の人たちに「疎外されていると感じたとき、どう対処する?」と問い掛け、それ以外の人たちには「外国からの食べ物を取り入れることはできても、人を受け入れるのは簡単ではないのはなぜ」などと尋ねている。

 撮影に協力してくれた人たちへの事前インタビューでは人権問題への言及も多かったという。ミヤザキさんは、日本の政治家によるLGBTへの差別的発言や大学受験での女性差別など引き合いに「世界中そんなに状況は変わらない。どこでも問題解決に向けた途上にある」と感じている。

 企画展のオープニングでは「目標は世界平和」と話し、「少数派、多数派を超えて会話を起こすきっかけにしたい。互いを理解しようとつながりをつくっていくことが大切」と言葉に力を込めた。

 ▽作品はウェブサイト(http://hafu2hafu.org/)でも公開している。18日にはアイデンティティーを考えるワークショップ(定員20人)、19日には映画の上映会とパネル討論がある。申し込み、問い合わせはオランダハウス、電話090(7463)1608。

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