綱を抱くようにして引き合う男衆=唐津市鎮西町の波戸漁港

 420年以上の歴史を持つ唐津市鎮西町波戸の「海中盆綱引き」が15日開かれた。九州を北上し、玄界灘に抜けた台風15号の影響が懸念されたが、波戸漁港は穏やかで、男衆約50人が海に駆け込み、大綱を力の限り引き合った。

 豊臣秀吉が名護屋城に陣を構えたころ、士気高揚と戦没者の供養のために始まったと伝わる。男衆は漁師の仕事着「ドンザ」を着込み、二手に分かれ、太鼓の合図で一斉に海へ。直径約40センチ、長さ35メートルの大綱を抱きつくように引っ張った。

 これまでに中止になったことはないという。台風接近で自治会長の坂本正重さん(65)は当日朝まで気をもんだが、大人綱が始まる正午過ぎには雨もやんだ。「台風が大したことなくよかった。伝統だから簡単にはやめられないという思いもあった」と明かし、自らも加勢して「気分がよかった。若返りますね」と笑顔を見せていた。

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