国営諫早湾干拓の調整池。奥は潮受け堤防排水門=8月、長崎県諫早市

 農林水産省九州農政局の諫早湾干拓調整池(長崎県)の水質検討委員会が9日、福岡市で開かれた。国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門の開門問題を受けて2009年以降は中断していたが、9年ぶりに再開した。学識者の委員6人が出席し、調整池は水質保全の目標に届かず、引き続き改善策が必要な状況が報告された。

 会合で九州農政局の担当者は、干拓地の農業関係の排水や生活排水の対策を進めている一方、07年度の干拓事業終了後に一度も水質の目標値を達成していないことを説明した。対策強化や新たな事業の実施で、中長期的には改善できる予測も示した。

 委員会は、10年12月の開門命令の福岡高裁確定判決を受けて、調整池が淡水から海水に変わることなどを考慮して開催を中断していた。今回の会合は、長崎県が本年度、調整池の水辺環境などに関する第3期行動計画の策定を予定していることを受け、基礎資料を提供するために開いた。

 調整池を巡っては佐賀県有明海漁協が海への排水対策を農水省に求めている。

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