「自衛隊の説明に不合理な点はないことを確認した」とする山口祥義知事の見解に対し、佐賀空港がある佐賀市川副町や、陸自ヘリ墜落事故の現場になった神埼市千代田町の住民からは疑問の声が相次いだ。

 オスプレイ配備計画に反対している「住民の会」の古賀初次会長(69)=川副町=は「防衛省の言い分を認めるばかりで、知事自身はどう考えているのか」といらだった。「私たちが求めているのは、機体の安全性以前の問題。自衛隊との共有を禁じた公害防止協定をどうするつもりなのか、知事から直接説明を聞きたい」と住民説明会の開催を求める考えを示した。

 佐賀市の秀島敏行市長は海外出張中で、御厨安守副市長が「市には公害防止協定の立会人としての立場がある。その約束事は、行政にとって大変重要と考えており、今後、国や県がどう対応するのか注視していきたい」とコメントした。

 2月5日に戦闘ヘリが民家に墜落し、家にいた女児が負傷、隊員2人が亡くなった神埼市千代田町。当時、区長として対応に追われた松永順二さん(68)は「あんなひどい事故があったばかりだというのに…。早すぎるんじゃないか」と話した。「いくら机上で安全だと言われても、事故は起こっている」と軍用機への不信感を募らせた。

 在日米軍の監視団体「リムピース佐世保」の篠崎正人さん(71)=長崎県佐世保市=も、小野寺五典防衛相の来県から3週間足らずでの見解の表明に「拙速」との印象を受けた。

 「県に知見がないということはその通りだと思う」とした上で「航空機の専門家など第三者に意見を求めることができたはず。そもそも知見がないのにどうして『不合理な点がない』と判断できたのか」と指摘する。「万が一、配備後に事故が起きても県が責められないような言い方に映る」と疑問視した。(取材班)

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