「21世紀発明奨励賞」を受賞した佐賀大の上野教授=佐賀大

 産業技術総合研究所(産総研)の元研究員で、佐賀大理工学部機械システム工学科の上野直広教授(56)が、発明協会(野間口有会長)の本年度の「21世紀発明奨励賞」を受賞した。対象となったのは「高圧電性窒化スカンジウムアルミニウム薄膜の発明」。スマートフォン用に開発が進んでいるフィルターの性能向上につながるという。

 上野教授は産総研の主任研究員だった当時、今回の発明に携わり、この研究者グループ7人が連名で受賞した。奨励賞は、中小・ベンチャー企業や公的研究機関などを対象に、21世紀の社会を創造するのに寄与する発明の完成者に贈られる。

 研究ではスマホ用に開発されている、電波の処理に関するフィルターの性能向上に成功した。フィルターの構成部分に特定の元素を添加したことで、スマホの省電力化につながり、電池が長持ちする効果が期待される。部品が小型になり、コンパクトなスマホの開発にも役立つという。今後は、次世代の電子機器への実用が期待される。

 上野教授は「研究によって物質の新たな応用法が分かった。発明に関われたことはうれしい」と喜びを口にした。研究には約6年を費やしたという。

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