版築の壁の前で「自然の音に耳を傾けて滞在を楽しんでほしい」と話す高岡盛志郎さん、博子さん夫妻

客室は屋根部分から自然光が入る造り。昔ながらの蚊帳の中で就寝できる=有田町下内野の「TIMERの宿」

広いベランダからは里山の風景が眼下に広がる=有田町下内野の「TIMERの宿」

離れに作られた、薪でたく露天のひのき風呂

■元人気レストラン経営者が移住

 有田町下内野に、昔ながらの暮らしの知恵を生かし、環境への負荷を減らした民泊「TIMERの宿」がオープンした。土壁の建物に自然のエネルギーで明かりなどを賄い、まきでたく露天風呂を備えた。佐賀市で人気レストランを経営していた高岡盛志郎さん(41)、博子さん(41)夫妻が移住して営み、宿泊客をもてなす。

 

 電気や水が当たり前にある便利な時代に、「自然に負荷をかけないよう、考えて暮らす環境に身を置きたい」と、3月に佐賀市のレストランをたたみ、家族4人で同町に移り住んだ。

 田園風景を望む斜面を利用して建築。登り窯の形をした木造平屋で、壁は調湿や断熱に優れる版築技法を用いた。宿泊客用のスペースは約60平方メートル。電線のない里山の緑豊かな景色が広がる大きなベランダ、ヒノキの露天風呂を設けた。

 電気のコンセントはないが、屋根の一部から採光、夜はオイルや太陽光を利用したランプで明かりを採る。携帯電話の充電は手回し発電器を貸し出す。環境に配慮し、シャンプー代わりにイノシシの毛のブラシを使ってもらう。

 食事は地元農家の有機野菜などを使い、ヘルシー志向のカリフォルニア料理を、盛志郎さんと宿泊者が一緒に作る。「小3の長女と5歳の長男を含め、家族全員でもてなす手作りの宿。自然の中でゆったりとすごしてほしい」と話す。

 一日1組限定。1泊2食込み大人1万5千円、10歳以下4千円。利用は午後3時から翌日午前9時まで。松浦鉄道利用の場合、千円引き。予約は電話080(2697)2288。

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