事業承継に至った背景などを語る秀島社長=佐賀市のグランデはがくれ

 行政や商工団体、金融機関など73機関で構成する「県事業承継ネットワーク」の設立を記念したフォーラムが7月24日、佐賀市のグランデはがくれで開かれた。関係者約170人が参加し、事業承継の現状や課題、組織の役割を共有した。

 ネットワークは7月1日に設立。飯盛豊宣事務局長は県内の経営者の半数以上が60歳以上で、そのうち後継者が決まっていない事業者が半数いることを上げ、「現状を放置すると廃業が進み、雇用や技術、ノウハウが失われる」と警鐘を鳴らした。県内に配置した7人の支援員が企業訪問を行い、事業承継に向けた課題やニーズの掘り起こしを行う事業内容を説明。「各機関が力を合わせ、事業承継を実現できるようにしたい」と語った。

 事例発表では、親族内承継を行った丸秀醤油の秀島健介社長(39)が登壇。大学進学後、東京で就職したが、「引継ぎに10年はかかる」と考え、30歳で帰郷。37歳で父から引き継いだ。しょうゆ消費量の減少や、世界的な和食ブームなど業界を取り巻く環境は変化している。「父は会社と世の中のスピードの乖離(かいり)を感じていたのだろう。気力や体力の衰えもあった」と事業承継に至った背景を振り返り、「全く経営に口を出さず、大切なことだけ助言してくれる。世代交代して関係は良好になった」と話した。

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