展示された作品について説明する久富桃太郎さん(中央)。右は田代正敏さん=有田町の九州陶磁文化館

 明治維新150年を記念した「幕末明治 有田の豪商―蔵春(ぞうしゅん)亭と肥〓(石ヘンに世、その下に木)山信甫(ひちょうざんしんぽ)」展が3日、有田町の県立九州陶磁文化館で開幕した。幕末明治期に有田焼の輸出再開と発展に尽力した2人の商人に焦点を当て、輸出品や窯跡の出土品などを展示。今に続く有田焼ブランドの礎に触れることができる。9月2日まで、無料。

 展示は2章構成。第1章は、18世紀半ばに途絶えたとされる有田焼の海外輸出を1840年代に再開した久富与次兵衛が、佐賀藩から独占輸出権を得て開発した欧米好みの「蔵春亭」ブランドを紹介。第2章は、輸出権を継承した田代紋左衛門が西洋陶技を取り入れ生産した洋食器などを並べた。色絵雲龍文大花瓶や色絵樹下人物文花瓶など62件121点を堪能できる。

 開会セレモニーでは2人の商人の末裔(まつえい)にあたる有田町の久富桃太郎さん(88)、田代正敏さん(79)らがテープカット。「手が込んだ技術を見てほしい」「当時の活躍が分かり感慨深い」と展覧会に期待を寄せた。

 会期中、毎週土曜に学芸員によるギャラリートークを行う(4日は末裔2氏らによるトークイベント)。月曜休館。

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