佐賀県総合運動場の一角にある「陸軍歩兵第五十五連隊」の記念塔。再開発に伴って移設される=佐賀市日の出

 佐賀県総合運動場の再開発に伴う区画整理で、敷地の南東にある旧日本陸軍の記念塔が移設される。県は工事を事前に知らせようと、設置した団体の関係者を探しているが、60年前の建立で手掛かりが限られ、難航している。「要望を吸い上げるためにも、関係者や遺族の情報を寄せてほしい」と呼び掛けている。

 記念塔は高さ約5メートルで、1958(昭和33)年に建立された。前面に「歩兵第五十五聯(連)隊跡」の文字が彫られ、その下に1914(大正3)年に中国山東省龍口に上陸したことなど沿革が記されており、第1次世界大戦時の連隊の顕彰碑とみられる。「五十五會かい」が建立し、横には建設常任委員の名簿が刻まれ、「委員長 副島英彦」「副委員長 小野権一」など12人の名前が記されている。

 『高木瀬町史』によると1908(明治41)年から1925(大正14)年まで、現在の国道263号を挟んで西側の県総合運動場の敷地に練兵場、東側の国立病院機構佐賀病院などがある場所に兵舎があった。

 県総合運動場等整備推進室によると、記念塔の現在の設置場所は県有地に当たる。2023年にある国民スポーツ大会佐賀大会に向けた「SAGAサンライズパーク(仮称)」の整備で、歩道を拡張するため移設する必要があるという。

 工事は9月から来年3月ごろまでを予定し、人目に付く国道沿いに引き続き配置するという。推進室は「昔から顕彰されており、丁寧に対応したい。心当たりがあれば8月末までに連絡を」と話す。問い合わせは推進室、電話0952(25)7482。

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