大型トレーラーとの衝突で大破した護送車。護送中の容疑者が死亡し、同乗の警察官らも負傷した=小城署

 小城市で唐津署の護送車が中央線を越えて大型トレーラーと衝突し、護送中だった男性容疑者が死亡、署員ら4人が重軽傷を負った事故から2日で1年となった。県警は護送車のシートベルトを改修するなど、ハードとソフト両面で再発防止対策を進めている。

 事故車両は1999年度に購入、容疑者が座る最後列中央の席はヘッドレスト(背もたれ上部の枕)がなく、シートベルトは腰のみで固定する2点式だった。車内で手錠も掛けられ、事故時の首への負担を軽減できなかった恐れがある。

 県警所有の護送車18台のうち13台が同様の装備と分かり、8台に関してはシートベルトを4点式に変更しヘッドレストを追加。残り5台は護送者が座る位置を変えて対応しながら、順次改修していく考え。

 ソフト面では昨年12月、健康管理のチェック表を導入した。護送業務に限らず公務で車を運転する職員が利用し、薬の服用や副作用の有無を所属長が確認している。県警監察課は「遺族の方にはあらためてお悔やみを申し上げる。各署への巡回で注意喚起を続けていく」とする。

 事故は昨年8月2日午後、小城市小城町晴気の国道203号で発生。男性容疑者=当時(66)=は頸けい椎つい骨折で翌3日に死亡した。小城署は運転していた男性職員が事前に薬を服用し、副作用が居眠り運転につながったとみて、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで昨年11月、佐賀地検に書類送検した。

 男性の遺族らは今年6月、県に約6千万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こした。

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