■延長で力尽きる 女子
全国の壁は高かった。2年連続出場のバスケットボール女子・佐賀北は延長戦の末、滋賀短大付に58-62で惜敗。中島耕一監督は「持っている力以上のものを出してくれた。この4点差は私の責任」と完全燃焼した選手たちをかばった。
9点リードで迎えた第4ピリオド。相手の3点シュートが3本連続で決まり、初めてリードを許したが、残り6秒、小栁すずなのフリースローで同点に追い付いた。
5分間の延長戦。ベンチメンバー12人には下級生8人が名を連ね、「気持ちの部分をベンチでコントロールしてあげたかったが…」と中島監督。一時4点のリードを奪ったが、場の空気にのまれ、8点を失った。
中島監督の赴任後、チームは例年競争をテーマに掲げてきたが、この一年は“共創”も加えた。細かく指示を出すことは少なく、選手たちで考え、困った時だけアドバイスする指導方針に変え、打開力を高めてきた。
2年生エースの大島萌花は「北高の伝統をつくるためにも全国1勝を」と意気込み、この日の総得点の半分を積み重ねた。「大事なところで必ず結果を出す選手になる」。悔しさをかみしめ、再起を誓った。
▽女子1回戦
滋賀短大付(滋賀)62―58佐賀北
■一時肉薄も及ばず 男子
バスケットボール男子の佐賀北は、市船橋(千葉)に着実に得点を積み重ねられ、83-123で敗れた。主将の原口裕将は「フィジカル、シュートの精度…。全てにおいて相手が上だった」と涙ぐんだ。
勝負の分かれ目は17点差を追う第2ピリオドだった。岸川達希の3点シュートなどで一時8点差まで詰め寄ったが、「相手の勢いを遮断できず、勝負どころで踏ん張りきれなかった」と緒方重宣監督。連続してゴールを奪われ、25点差まで離された。
4月に佐賀北に赴任した緒方監督は「男子は堅守だけでは勝てない」と速攻へのこだわりを選手たちに植え付けた。この日も見せ場はつくったが、「今持っている力を出しきれなかった」と原口。冬の選手権での雪辱を誓った。
▽男子1回戦
市船橋(千葉)123―83佐賀北