池田学さんの「誕生」が表紙に採用された「高校生の美術3」

池田学さん

 精緻なペン画が世界的な評価を受けている画家池田学さん(44)=多久市出身=の大作「誕生」が、2019年度に新版となる日本文教出版「高校生の美術3」の表紙に採用されることになった。池田さんは「この表紙が、美術の世界への第一歩になってくれればうれしい」と話している。

 編集担当者によると、「美術と社会とのつながり」や「作家の独創性や個性を考える」といったコンセプトに、池田さんが東日本大震災を機に描いた「誕生」がふさわしかったという。「未曽有の災害に対し、作家や美術に何ができるかと考えた池田さんの作品に込めた思いを、高校生に感じ取ってほしい」と話す。

 緻密な筆致で多彩なモチーフを描き、全体を構成する池田さんの作風に憧れる高校生が多いことも採用のポイントになった。表紙に作品の一部をアップで掲載し、裏表紙には全図を載せて制作のテーマや解説を付記している。

 池田さんは「僕の場合はとにかく描いて体で覚える時代だったけれど、ゴッホやピカソなどの絵は教科書で知った」と振り返る。その上で「いつか本物を目にしたときに『教科書に載ってたやつだ!』と、思ってくれる子が少しでも増えれば」と、美術へ興味を持つきっかけとして期待している。

 日本文教出版のウェブサイトは、作家解説として池田さんのインタビュー動画を掲載している。「誕生」は佐賀県が購入し、県立美術館が所蔵している。

 

 ■「誕生」は、佐賀県出身の気鋭のアーティスト池田学さん、葉山有樹さん、八谷和彦さんによる「三人展―明日への眼差し―」(佐賀市の県立美術館で9月30日開幕)で展示される。前売り券は一般1000円で、佐賀新聞社や県立博物館、県内の主要プレイガイドで販売している。

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