伊万里市などでつくる伊万里グリーン・ツーリズム推進協議会が主催したキャンプの川遊びで小学生の男児が溺れて亡くなった事故を巡り、福岡高検は1日、業務上過失致死罪に問われた2被告を逆転無罪とした二審福岡高裁判決に対し、上告を断念した。2日午前0時で元協議会幹事長で地元団体幹部(65)と市職員(49)の無罪が確定した。

 福岡高検の森本和明次席検事は「判決内容を検討したが、適切な上告理由を見いだすことは困難であると判断し、上告しないこととした」とコメントした。

 地元団体幹部の主任弁護人は取材に対し「(地元団体幹部の)名誉回復を願い、あらためて男児のご冥福をお祈りする」と話した。

 男児の父親は7月18日の控訴審判決時に「このような結論になったのは大変残念。検察の信頼を取り戻すには上告しかない」とのコメントを出していた。上告断念を受け、父親の弁護士は「誠に残念というほかない」と話し、佐賀地裁で係争中の民事訴訟で協議会の責任を追及していくとした。

 事故は2010年7月24日、伊万里市の志佐川で発生し、伊万里小3年の男児=当時(8)=が遊んでいる最中に溺れ、搬送先の病院で3日後に死亡した。地元団体幹部ら5人が罪に問われた一審は17年5月、地元団体幹部に罰金70万円、市職員に罰金40万円、他の3人に無罪を言い渡し、同6月に3人の無罪が確定した。

 二審福岡高裁判決では、地元団体幹部と市職員はキャンプを主導する立場になく「注意義務があったとは認められない」とし、一審判決を破棄し逆転無罪を言い渡した。

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