国営諫早湾干拓事業を巡り、福岡高裁が2010年の開門確定判決を事実上無効とする判断を下した30日、長崎県の開門反対派からは「自分たちの意見に沿う判決だ」などと評価や歓迎の声が相次いだ。

 「問題なく営農できると思って入植したから、やっとスタート地点に戻ったような気持ち」。諫早市の干拓農地でブロッコリーやタマネギを育てる営農者の町田浩徳さん(55)は安堵(あんど)の表情を浮かべた。ただ「和解が一番良かったと思う」とも話し、開門派の上告を見据えて「行き着くところまで行かざるを得ないのかな」と複雑な胸の内ものぞかせた。

 開門反対派弁護団は「開門を行わないことを決定づける極めて重大な意義を有する」と判決を高く評価。中村法道知事は「開門しない方向で有明海再生に向けた取り組みが進むよう、適切に対処する」とコメント。宮本明雄諫早市長も「市民の安全安心を守ることを第一に考え対応する」とした。(長崎新聞)

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