落選が決まり、「力不足でした」と支援者に頭を下げる中山敏夫さん(左)=29日午後9時40分ごろ、東松浦郡玄海町今村の事務所

 4年前の雪辱は果たせなかった。29日の玄海町長選で落選した元町議の中山敏夫さん(63)は2度目の町長選に挑んだが、前回争った現職の後継候補の組織力に阻まれた。「完敗ですね」。午後9時40分すぎ、今村の事務所に集まった支持者約20人に頭を下げた。

 立候補を決めたのは、岸本英雄町長が引退を表明した3月だった。1次産業が活気を失っているように感じ、何とかしたかった。「今のままじゃいかん」。農業者や漁業者のつぶやきをスローガンに再挑戦した。

 町議を辞し、現職に330票差まで迫った前回選挙。前哨戦で十分に顔を出せなかった地域もあった反省から、今回は丁寧に足を運び、選挙戦で政策の浸透を目指した。保育料や学校給食費、後期高齢者医療費の無料化…。「今まで以上のことをしないと、人口減少に歯止めはかからない」。手厚い福祉政策の実現を熱っぽく訴えた。

 原発関連の施策では交付金の使い道に焦点を絞った。「使途を限定している制度を変え、町民に還元する」。ソフト事業の拡充をうたい、票の掘り起こしを図ったが、相手候補も原発容認の立場。違いを印象づけるまでには至らなかった。

 中山さんは「手応えを感じていたが、私の力不足でした」と言葉を絞り出し、4年後の出馬は「考えていない」と報道陣に答えた。

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