教員の働き方改革について話す内田良さん=佐賀市の県教育会館

 体罰や組み体操事故なと学校内のリスクについて研究し、著書『ブラック部活動』で知られる名古屋大学大学院准教授の内田良さんが27日、佐賀市で講演した。学校での長時間労働が問題化する中、教員の働き方に関するマスコミの高い関心を追い風に、業務の優先順位を決めて仕事量を減らすよう訴えた。

 内田さんは、過去に取り組んだ柔道事故や組み体操事故の問題で、マスコミが取り上げたことが重大事故の減少につながったと紹介。「この2年間は、先生の働き方に関するニュースを見ない日はない」と現状をチャンスと捉えるよう求め、学校へのタイムカード設置を例に「できることは今のうちにやっておくべき」と説いた。

 ただ、仕事量を減らすには教員の意識がネックになることも指摘した。教員との会話の中で、運動会や家庭訪問など面倒な仕事について盛り上がっても、最後には「それでも教育的意義はある」という結論に落ち着くというエピソードに触れ、「意義ばかり唱えて仕事が増え、国や自治体もそれに甘えてきた。どの程度大事な仕事かを考えて業務改善に取り組んでほしい」と求めた。

 講演会は「民主教育をすすめる県民会議」が総会に合わせて開き、教員ら約100人が聴講した。

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