大倉精神文化研究所内にある図書館(提供写真)

提携書に署名し、笑顔で握手を交わす松本茂幸市長(左)と髙井祿郎理事長=神埼市の神埼市役所

 神埼郡西郷村(現神埼市神埼町)で生まれた実業家で教育者の大倉邦彦(1882~1971年)にゆかりのある神埼市立図書館と大倉精神文化研究所附属図書館(神奈川県横浜市)が、図書館のさらなる充実や発展の推進などを目的として姉妹図書館の提携を結んだ。

 大倉は1882(明治15)年、江原家の次男として生まれた。西郷小、佐賀中を卒業し、東亜同文書院(上海)に進んだ。1906年に大倉洋紙商行天津出張所に入社。社長に見込まれて大倉家の婿養子となり、社長就任後は事業を発展させた。

 思想界・教育界の乱れを憂えた大倉は、心豊かな国民生活の実現や日本文化の振興を目的に、32年に大倉精神文化研究所を創設、研究所内に図書館を設けた。37年には東洋大学長に就任し、2期6年間務めた。さらに、神埼市の西郷小に講堂や学習田を寄贈し、同校の校歌を作詞するなど、故郷に対して大きな貢献を残し、71年に死去した。

 提携の調印式は26日、神埼市役所であった。松本茂幸神埼市長が「知的な情報の提供をたくさんすることができるようになりうれしく思うと同時に、心強い」とあいさつ。同研究所の髙井祿郎理事長が「心を豊かにする読書を通じてネットワークを広げ、それぞれの市民が郷土を愛し、地域文化の向上に寄与し、平和で幸せな社会を築くことができれば」と話した。

 今回の提携は、2022年に創立90周年を迎える研究所の記念事業の一環。今後は両図書館が連携を強め、相互の資料を展示する機会を設けるなど交流を深めていく。

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