唐津焼の器やベトナム・安南風の焼き物を並べる大石英之さん=唐津市米屋町のギャラリーRAKU

白瓷や染付の食器、茶器の前で豊増一雄さん=唐津市北波多の草伝社

 唐津市の二つの古民家ギャラリーで作陶展が開かれている。まちなか米屋町のギャラリーRAKUで伊万里・泥子窯の大石英之さん(63)、北波多の草伝社では有田・陶房七〇八の豊増一雄さん(54)。涼感ある空間にオーナーお勧めの作品が並ぶ。

 大石さんは絵唐津、朝鮮唐津などオーソドックスな唐津焼から、ベトナム・安南の焼き物に触発されたトンボ模様の磁器まで、多彩な200点を展示する。「自分が興味を持ったものを片っ端から作る」という創作意欲が伝わってくる。

 福岡・小石原焼で修業し、3連房の登り窯で土を違えて陶器と磁器を焼く。大石さんと30年近い親交があるオーナーの吉森一惠さん(70)は「荒々しさの中におおらかさがある作風は人柄そのもの」と話す。

 豊増さんはろくろ、型打ち、彫りなど成形から絵付け、登り窯での焼成まで、全工程を1人でこなす。煎茶や中国茶にも詳しく、白瓷はくじや染付の食器や茶道具など約500点が並ぶ。

 「分業制の有田焼において、細部までこだわり抜いた作品は焼き物のありようを問い直している」と草伝社店主の原和志さん(47)。東京や関西での個展が多く、九州での大がかりな個展は初めて。「町家の自然光の中に置くと器が引き立って見える」と豊増さんも満足げだ。

 会期はともに29日まで。

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