無所属の新人2人が争う東松浦郡玄海町長選は、29日の投開票に向け終盤に入った。前町議の脇山伸太郎氏(61)=諸浦=と元町議の中山敏夫氏(63)=今村=が酷暑に負けず駆け回り、激戦を繰り広げている。立地する九州電力玄海原発をともに容認する立場で、違いは打ち出しにくく、ソフト事業に力を注ぐ主張をそれぞれ展開しながら、相手の地盤の切り崩しを図ろうとしている。(掲載は届け出順)

 脇山氏は選挙カーで回りながら、要所でつじ説法を重ねている。地盤の旧有浦村に加え、相手候補の事務所近くでも「16年の議員経験を町づくりに生かす」と支持を訴える。

 現職の岸本英雄町長が後継として推し、町長派の上田利治議長ら議員5人が支援する。一方で「岸本町政をそのまま継ぐわけではない」と陣営幹部は強調、人口減少に対処する政策推進室の新設など独自色を出し、票の取り込みを狙う。

 岸本氏と戦った前回町長選に続き2度目の挑戦となる中山氏は「町に新風を吹き込む」と声をからす。旧値賀村が地盤で、街演活動で足場固めをしながら、一層の支持の拡大を目指す。

 応援に駆け付けている町議は4人で、相手より1人少ないものの、陣営は「一軒一軒回り『町を変えないかん』という思いを伝えるしかない」と力を込める。保育料や学校給食費の無料化を公約に掲げ、子育て世代の票の獲得を図る。

 農協や漁協などに表立った動きはなく、両陣営とも「票読みは難しい」と話す。ソフト事業の政策を競う側面が強まっているが、「違いが分かりづらい」という声もあり、判断材料につながるかは見通せない。

 有権者は約4800人。投票率は8割前後とみられ、過半数の2千票に乗せようと両陣営はラストスパートをかける。

このエントリーをはてなブックマークに追加