干潟のムツゴロウを堀り出す芦刈町の漁協関係者ら=平成9年7月25日、諫早市白浜町

 諫早湾干拓事業の潮受け堤防工事で死滅の危機にあるムツゴロウの、芦刈町(現小城市)への「引っ越し」が始まった。同町の漁協青年部や町職員ら約50人が諫早市白浜町を訪れ、クワなどを使い約500匹を掘り出して捕獲した。

 芦刈町は乱獲などで絶滅寸前まで減少したムツゴロウを救おうと、1986(昭和61)年、芦刈海岸に禁漁の保護区を指定。ムツゴロウをシンボルとした町おこしにも取り組んでおり、受け入れを決めた。

 白浜町の潟は、4月14日の堤防閉め切りから3カ月以上が経過し干からびていた。捕獲されたムツゴロウは、県有明水産振興センター(小城市)の飼育施設で体力を回復させた後、8月4日に芦刈海岸の保護区に放流した。

 放流には田中博昭町長(当時)ら約100人が立ち会い、「諫早生まれ」を示す目印も付けられた。芦刈海岸は現在、ムツゴロウの楽園として観察スポットにもなっている。(新元号まであと280日)

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