Q 先月、離婚しました。子ども2人の親権でもめていたところ、相手から「養育費を払わなくていいなら、親権は譲ってもよい」と言われ、理性を失っていた私もつい納得してしまいました。しかし、実際に離婚して1人で2人の幼い子どもを育てていくのは大変です。せめて相手には養育費だけでも負担してほしいと思っているのですが、相手に養育費を請求してもよいのでしょうか。私は約束を破ったことにはならないのでしょうか。

 A 各家庭によって異なるとは思いますが、離婚する際の話し合いは、双方が落ち着いて円満に行うことよりも、けんか腰の口調で感情的な言い合いに終始したり、または、家庭が冷え切ったまま、まったく話し合いが行われず、離婚届にサインしたりする、ということの方が多いかもしれません。上記のケースも「親権」と「養育費」について双方がきちんと話し合いを行えなかった結果、養育費を負担しないという約束をしてしまったのだと思います。

 しかしながら、このような約束をしてしまったからといって、養育費が請求できないというわけではありません。

 養育費は子どもの監護に要する費用を意味します。そして、親権を相手に譲っていたとしても、子どもとの間で親子関係があることに変わりはありません。親は子どもに対して、扶養(生活を保障する)義務を負っています。

 そのため、相手が養育費を負担するべきかどうかは、取り交わした約束の内容はもちろん、子どもの生活状況そして相手の経済状況などさまざまな事情を考慮したうえで、相手が養育費を負担しないことが子どもの福祉を害するかという観点から判断していくことになります。

 いずれにしても、上記のケースでは養育費について十分に話し合いがなされて約束を取り交わしたとはいえないでしょう。もし、お困りの方がいらっしゃれば、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

(弁護士 矢野雄基 武雄市)

佐賀県弁護士会・電話無料法律相談 電話0952(24)3411

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