佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画の協議が23日、再開した。駐屯地予定地の地権者である漁業者のノリ漁期が秋に迫り、12月には山口祥義知事が出馬する知事選が控える。こうした日程から「9月議会が知事判断のヤマ場」とみる観測もあるが、配備計画への県民の賛否は分かれ、漁業者の国に対する不信感など課題も山積し、先行きは見通せない。

 「しっかり議論していきたいと思いますので、日程調整など防衛省にも協力をお願いしたい」。県に計画の受け入れを求める決議をしている県議会。小野寺五典防衛相から安全性の説明を受けた指山清範副議長は、9月4日から始まる予定の定例議会より前に、この問題を審議する佐賀空港・新幹線問題等特別委員会を開く可能性を示唆した。

 山口知事を支持する関係者の中には、9月議会前後に諾否の判断を求める声が上がる。早期に決着させることで、保守系の対抗馬が現れるのをけん制する思惑が見え隠れする。

 自衛隊オスプレイは今年秋にも米国からの輸送が始まる予定で、千葉県木更津市の陸自木更津駐屯地への暫定配備が検討されている。防衛省が協議を急ぐのは、佐賀県の姿勢が明確にならなければ、「暫定」という形での木更津への要請がしづらい事情もあるようだ。

 山口知事は、防衛省と交渉している漁業振興策や補償の枠組みについて「そこそこ、ご理解をいただいたところまではきている」と説明する。

 ただ、太良町大浦地区の漁業者に対するコノシロ漁への影響調査の報告は、2月のヘリ墜落事故で延期されたまま。事故で自衛隊機の安全性や運用への不安は残り、漁業者には駐屯地からの排水によるノリ養殖への悪影響を懸念する声も根強く、議論は難航が予想される。

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