ケーキや飲み物を提供する生徒(中央)と仮説住宅で暮らす住民=熊本県菊池郡大津町

仮説住宅に開設したカフェに訪れる住民と接客する生徒(左)=熊本県菊池郡大津町

熊本地震で被災した現状や栽培している夏イチゴについて話す縄田さん(右)と生徒=熊本県南阿蘇村立野地区

「少しでも笑顔で過ごして」

 白石町の佐賀農業高校の生徒らが21日、熊本地震で被災した南阿蘇村と大津町を訪れ、復興支援のボランティアに当たった。生徒は、仮設住宅で過ごす人たちに向けてカフェを開いたり、清掃活動に献身。震災から2年が経過し復興が進みつつある地区を見つめ、「少しでも手助けができれば」と、それぞれが今できることを実行した。

 

 参加したのは、同校の食品科学科の3年生30人。一行は、南阿蘇村立野地区で清掃する班と、大津町の仮設住宅でカフェを開く班に分かれた。

 立野地区を訪れた生徒は、農業法人「木之内農園」が管理し、夏イチゴを栽培するビニールハウスを見て回った。同農園の縄田義孝さんが震災当時の被害状況などを説明。地面が隆起したことで、同地区のビニールハウスの多くは農作物の棚が倒れたり、ゆがんだりする被害に遭った。また、阿蘇大橋の崩落によって水路が崩れ断水し、農作物の栽培ができない状態が続いていたという。

 生徒は震災の写真を展示する、同地区の「復興ミュージアム」の清掃作業を行った。

 約70世帯が暮らしている大津町を訪れた生徒たちは、仮設住宅の集会所にカフェを設けた。桃のタルトなど3種類のケーキと飲み物を用意し、訪れた住民をもてなした。仮設集宅で暮らす境春枝さん(85)は「わざわざ来てもらってありがたい。とてもおいしいです」とうれしそうな表情。カフェの店長を務めた増田夏菜子さん(17)は「少しでも笑顔で元気に過ごせるように、力になりたい」と話した。

 ボランティアは、南阿蘇村で農業の復興などをする団体「南阿蘇ふるさと振興ネットワーク」の協力のもと実施し、今回で2回目。同団体の吉村孫徳事務局長は「農業は自然に左右されやすい。大きな被害が出ても、それに立ち向かっていく力や知恵を持って前向きに対応することを学んでほしい」と農業を学ぶ生徒にエールを送る。その上で「復興は少しずつ進んでいる。2年間で十分に支援を受けてきたので、これからは自分たちで前に進めていかなければいけない」と言葉に力を込めた。

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