虐待防止についてグループで話し合った意見を発表する参加者=佐賀市の県社会福祉協議会

■差別、いじめ「発端の芽どこでも」

 佐賀県知的障害者福祉協会は18日、障害者の虐待防止をテーマにした研修会を佐賀市で開いた。現場に従事する施設職員ら25人が講話や討論を通して、虐待の認識、防止策について理解を深めた。障害者の権利を守る「砦(とりで)」となる自覚を新たにした。

 

 県障害福祉課の松尾未央さんが講話した。虐待について「小さな人権侵害が発端となり、加害者の自覚ではなく客観的な事実で判断される。その芽はどこでも生まれる」と注意を呼び掛けた。防止するには、支援のミスや権利侵害を許さない雰囲気をつくる大切さを強調し「謙虚さや誠実さを持って仕事にあたってほしい。皆さんは障害者の権利を守る砦になるのだから」と呼び掛けた。

 討論では、虐待を別の言葉に言い換えるという質問に対し、参加者からは「差別」「いじめ」「されて嫌なこと」「職員の余裕のなさ(から生まれるもの)」などの意見が出た。「『夏なので髪を切ったら』とか『短パンをはいたら』と言う言葉が、相手によってはセクハラとなり傷つけるかもしれない」など具体的な言及もあった。

 同協会の森永弘太会長は「職員それぞれが気付いたことを話し合い、利用者が楽しく生活を送れるようにしていってほしい」と話した。

 県によると、2016年度の障害者福祉施設での虐待通報件数は16件あり、このうち3件が虐待と判断された。

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