豪雨や酷暑の影響で出荷できなくなったホウレンソウを手にする水田強さん=佐賀市富士町

農作物 豪雨との二重被害 / スポーツ大会 熱中症対策厳重に

 佐賀県内は連日、最高気温が35度を超えるなど記録的な猛暑に見舞われている。「命に関わる危険な暑さ」は農業にも影響が広がり、豪雨被害から立ち直る間もなく農作物の生育への影響に農家は気をもむ。一方、21日から地区大会が始まった中学総合体育大会の関係者は、熱中症への警戒を強め、開会式の短縮、空調を備えた控室の準備など選手らの体調管理に細心の注意を払う。

 「泣きっ面にスズメバチですよ」。佐賀市富士町市川の農業・水田強さん(64)は自嘲気味に語る。西日本豪雨とその後の酷暑は、山間部を中心に農業に深刻な打撃を与えている。

ハウス壊滅

 台風7号でホウレンソウハウス3棟、トマトハウス2棟のビニールが破れ、その後の豪雨による土砂流入でホウレンソウハウス3棟が壊滅的な被害を受けた。ビニールの応急処置を施したトマトはなんとか持ちこたえたが、暑さで実が焼け、出荷できない品物も出てきている。さらに土砂で水路が埋まり、水田への水の供給ができなくなった。まさに“ダブルパンチ”となっている。

 7月上旬に種まき期を迎えた大豆への影響も懸念される。例年は梅雨に悩まされるが、今年は逆に日照りで極端に土壌が乾燥し、発芽不良が心配されている。県農産課は「ほ場に水を入れると、暑さで種が煮える可能性もあり、対策が打ちにくい。発芽が遅れると生育も遅れるので、雨が降ってもらわないと」と話す。

競技中断も

 中学校総合体育大会の地区大会が21日に開幕するのに合わせ、県中体連は熱中症防止のために万全の措置を取るよう各地区の現場に要請した。開会式や開始式の簡素化や室内での実施、状況に応じた競技中断や試合時間変更、給水タイムの設定や試合間のインターバルを長めに取ることなどを求めている。

 佐賀市の大会では、全会場でエアコンが効く部屋を控え室として準備。バスケットボール競技が実施された昭栄中では21日、会場の体育館から一番近い棟の保健室など3部屋で冷房を入れて対策を行った。競技開始前に生徒や保護者に向けて、冷房を効かせた控室の案内アナウンスをしたが、前日よりも暑さがやわらいだこともあって「幸い誰も使うことはなかった」(運営関係者)。

 25日から本格化する県大会でも同様の措置を取る。25日の水泳の開会式では、日なたに出る選手を最小限にとどめ、多くの選手をスタンドの日陰に座らせる。陸上の開会式は代表者だけ参加して室内で行う。29日に唐津市相知町の体育館で開く総合開会式には扇風機を設置。種目別開始式もできるだけ日陰で行い、時間を短縮する。 

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