準々決勝・佐賀商-鳥栖 最後の打者を仕留め、雄たけびを上げる佐賀商の主戦木村颯太=みどりの森県営球場

 最終回の鮮やかな逆転劇だった。佐賀商は八回まで3安打と眠っていた打線が目を覚まし、鳥栖との接戦を制した。九回無死一、三塁から勝ち越しの中犠飛を放ち、直後に2死一、三塁のピンチをしのいで完投勝利を収めたエース木村颯太は、「気持ちで抑えた」と力を込めた。

 最後まで追い掛ける展開だった。四回に先制され、五回に木村の三ゴロが敵失を誘って同点に追い付いたが、直後にスクイズで勝ち越された。「必ずチャンスは来る」。仲間の援護を信じ、投げ続けた。

 自己最速の145キロをマークし、ストライク先行の投球内容に森田剛史監督は「最後まで崩れず投げてくれた。あんな木村は見たことがない」と驚きを隠さなかった。

 1年の夏の大会から投げてきた。ただ、昨冬は右肩を痛めてマウンドに立てなくなり、その間にウエートトレーニングや走り込みで体作りに専念。手首も強化し、速球に磨きを掛けた。春に完全に復帰すると、力いっぱい食いしばるあまり右の奥歯が欠けた。今大会はマウスピースを付けながらマウンドに立ち、気迫を込めた投球で2回戦からは3試合連続の完投となった。

 主将でもある木村は「自分が全ての面で引っ張っていく」と気を引き締めた。

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