伊藤園の江島祥仁副会長=東京都渋谷区本町・伊藤園本社

 伊藤園の江島祥仁副会長?(??)が7月、役員を退任することとなった。創業3年目に入社し、茶飲料最大手の礎をつくった立役者。佐賀市川副町出身で、昨年秋から藤津郡太良町で「お~いお茶」専用茶葉を生産する大規模茶園の育成事業を始めた。「ふるさとの皆さんにはいつも応援してもらってきた。佐賀で事業ができてうれしい」と相好を崩した。

 佐賀高から早稲田大に進学し、大学の先輩で現会長の本庄八郎氏にほれ、創業間もない伊藤園に入社を決めた。茶は老舗の「のれん商売」が常識だった時代に、産地直送、スーパーマーケットの販路開拓という革新的なマーケティングを仕掛けた。

 営業一筋で、主に西日本の支店や営業所を開拓、取りまとめてきた。目標だった全都道府県に支店をつくる全国制覇は1998年、最後に残っていた佐賀営業所で実現した。「場所探しから高校の仲間たちが応援してくれた」

 緑茶は家でいれる嗜好品で買って飲む感覚はなかった。その中で、真空パック入り茶葉や缶入りウーロン茶、500ミリリットルペットボトルなどを開発し、今では当たり前となったことを最初にやってきた。「茶という歴史ある商品を扱いながら、現場感覚を忘れず積極的なチャレンジを心がけてきた」

 大手飲料メーカーとの競争は激烈だが、「われわれの強みは茶畑を持っていること」という。耕作放棄地などを活用し、大規模な茶園を造成する「茶産地育成事業」を太良町で始めた。念願の佐賀での事業に目を細める。「佐賀の皆さんのことはいつも応援団のように感じていた」。7月に副会長を退任し、今後は特別顧問としてグループ会社の会長を務めながら後進の育成に当たるという。

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