27日の本番に向けて打ち合わせをするメンバーと、手筒花火=佐賀市大和町のホテル龍登園

 佐賀市大和町で27日に開かれる「川上峡花火大会」を盛り上げようと、地元有志が手筒(てづつ)花火の準備を進めている。昨年6月に「肥前大和手筒組」を結成し、当日はメンバー13人が高さ10メートル近くまで吹き上げる火柱を披露する。

 手筒花火は、荒縄を巻いた竹筒に火薬や鉄粉を仕込み、「揚げ手」と呼ばれる男たちが抱きかかえた状態で点火する。五穀豊穣(ほうじょう)や商売繁盛、無病息災などの祈りを込め、地元の與止日女神社に奉納する。

 グループの会長を務める、ホテル龍登園社長の宮原知司さん(64)が飛騨高山で魅了されたのがきっかけで、「最近の打ち上げ花火は大きさを競ってばかりだが、川上峡の地形では大玉は打ち上げられない。その代わり、観客との距離が近い。手筒花火なら、その良さを生かせる」と思いついた。

 手筒花火は愛知県や静岡県で盛んで、西日本ではイベントで披露されることはあっても、地域住民が主体で揚げ手を務めるケースはないという。これまでに静岡県から花火師を招いて研修を重ね、花火の取り扱いに必要な「煙火消費保安臨時手帳」も取得した。

 当日は官人橋の下流に浮桟橋を設けて、抱きかかえるサイズの手筒花火と、片手で持つ「ヨーカン花火」、合わせて67発に火をつける。メンバーらは「ここから新たな伝統を生み出し、地域の誇りに育てたい」と意気込んでいる。

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