スペインの首都マドリード。その近郊にフエンラブラダという街がある。サッカー・J1サガン鳥栖に入団した元スペイン代表フェルナンド・トーレス選手の出身地だ。世界地図を開くと、ずいぶん遠くからやってきてくれたなと感慨が湧く◆フエンラブラダ生まれのトーレス少年は、ジダンやデル・ピエロら多くのスター選手と同様に日本の漫画「キャプテン翼」の大ファンだった。主人公の「大空翼」にあこがれていたという。やがて世界屈指のストライカーとなった彼の地元には、トーレス選手の名前を付けたスタジアムができた◆地域とつながるサッカー。ちょうど今年はJリーグ25周年。チェアマン村井満氏の話を聞く機会があったが、改めてJの理念を力説していた。それはサッカーを通じた「社会貢献」と「地域文化の育成」だ◆「地域に根ざした豊かなスポーツ文化が色づき、国境や人種を超えた価値が国際親善に生かされれば」という思い。くしくもトーレス選手も会見で「サッカー選手としても文化面でも大きな挑戦だ」と語ったのが印象的だった◆地域に夢を与える存在。低迷するサガンの救世主。その役割を担ったトーレス選手。いよいよあす22日にもベアスタのピッチに立つ。ゴールへの期待はもちろんだが、サッカーの多様な価値を感じる記念の日になればと思う。(丸)

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