佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画の議論が再び動き出す。小野寺五典防衛相が23日にも来県し、機体の安全性について山口祥義知事に説明するが、2月に神埼市で陸上自衛隊目達原駐屯地(神埼郡吉野ヶ里町)所属の戦闘ヘリコプター墜落事故があり、自衛隊機の運用への不安は残ったまま。知事は安全性の確認に注力する考えを示し、計画に反対する住民は不信感を募らせた。

 防衛省から佐賀県に日程調整の連絡が入ったのは19日午前という。機体の安全性の説明は県が求めていた。山口知事は「安全性の確認、精査をしっかりやらないといけない」と強調、漁業者の補償の枠組みの協議は「私からする予定はない」と述べ、安全性の確認を先行させる意向を示した。

 計画の受け入れを県に求める決議をしている県議会。この問題を審議する佐賀空港・新幹線問題等特別委員会は、状況次第で閉会中でも特別委を開くことを申し合わせている。11月下旬に告示される知事選の影響で議会日程が全体的に前倒しされ、各会派の視察なども夏に集中する中、土井敏行委員長は「ピンポイントで調整し、特別委にも説明してもらうことになると思う」と見通しを述べた。

 駐屯地予定地の地権者の大半が所属する県有明海漁協の江頭忠則専務理事は「まだコノシロ漁への影響の報告も行われていない。まずは課題を整理してもらわないと」と注文した。

 面会の打診があった佐賀市は、秀島敏行市長のスケジュール調整に追われた。市総務部は「地元漁協と県との間で結ばれた公害防止協定は自衛隊との共用を否定している。この協定をきちんと整理しない限り、前には進めない」と従来の立場を説明した。

 計画に反対する「住民の会」の古賀初次会長=佐賀市川副町=はヘリ墜落を受けて、防衛省への不信感を強めている。「いくら国防が大切だからといって、地域の住民の安全・安心を無視していいはずはない」と協議が再開される状況を批判した。

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