飲食店の受動喫煙対策が焦点となっていた改正健康増進法は、先に成立した東京都の受動喫煙防止条例とは異なり、一定の面積以下で例外的に喫煙を認める緩やかな内容となった。佐賀県内の飲食店からは、法改正に理解を示す声がある一方、集客への影響を懸念して全面禁煙に踏み切れない飲食店関係者はさらなる規制強化を求めた。

 改正法は、客席面積100平方メートル以下で資本金5千万円以下の既存店は喫煙を認める。都条例の規制はこれより厳しく、従業員を雇う飲食店は店舗面積にかかわらず原則屋内禁煙となっている。

 県内では、禁煙や分煙の取り組みが広がりを欠いている。県から禁煙・完全分煙施設の認証を受けている飲食店は3月末現在で158店。県健康増進課によると県内には約6千の飲食店があり、認証を受けたのは約2%にとどまる。制度を始めて15年がたつが、店舗数は伸び悩んでいる。

 自民党の反発を受け、当初案から大幅に後退した改正法の効果を疑問視する声が上がっている。あるインド料理店は、約1年前から土日と祝日の昼食時に禁煙にしている。客の要望を受けての対応だが、平日は従来通り喫煙を認めている。

 店長は「平日はたばこを吸うサラリーマンが多く、なかなか禁煙に踏み切れない」と話し、「法律が改正されても現状は変わらない。中途半端な基準を設けるのではなく、すべての飲食店を対象にしてほしい」と求める。

 喫煙ができる店が多い中、屋内禁煙にしている焼き鳥店もある。唐津市の「焼き鳥羽幌えん」は昨年6月のオープン時から禁煙にしているが、客足への影響はわずかという。店長は「喫煙者から不満も聞くが、数は少ない。逆に喜んでくれている客が多く、プラス効果のほうが大きい」と話し、法改正の趣旨に理解を示す。

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