資源回復を目指し、長崎県が諫早湾の干潟に移植していた高級二枚貝タイラギの稚貝約2千個が、ほぼ死滅していたことが17日までに分かった。西日本豪雨の影響で湾内に大量の淡水が流れ込み、塩分濃度が下がったためとみられる。

 タイラギ再生を巡っては、本年度から佐賀など有明海沿岸4県が協調し、人工種苗の生産体制構築を始めたばかり。諫早湾での問題を受けて佐賀県も今後調査する方針。これまでのところ県内で大量死は確認されていないという。

 長崎県総合水産試験場によると、5月中旬に移植した8~9センチ程度の稚貝約2千個が、豪雨後の13日に行った定期検査でほぼ死滅しているのが見つかった。タイラギは死後間もない状態で、担当者は「豪雨で低塩分状態になったことが影響したとみられる。せっかく4県協調の取り組みが始まったところなのに、非常に嘆かわしい」と語った。

 佐賀県水産課や県有明水産振興センターによると、県内での貝の移植は干潟ではなく、沖合の海底で行われている。昨年7月の九州北部豪雨でもへい死は見られなかったといい、担当者は「沖合は淡水の影響を比較的受けにくいのではないか」としている。

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