けがで戦列を離れていた米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平。復帰早々、度肝を抜く大ホームラン。投手での見通しは19日の再検査で決まるようだが、まずは打者での復帰を喜びたい◆才能ひしめく野球の本場で投げて、打って、走って…。開幕当初、あのベーブルースが、ちょうど100年前に打ち立てた「二けた勝利 二けた本塁打」という歴史的な大記録の更新が現実味を帯びて語られた。だがそこはプロの世界、甘くはないようだが、まだまだ期待は十分である◆ところで、投打の“二刀流”と言えば大谷選手だけではない。かつて日本球界でも正式に投手、打者として活躍した選手がいたことをご存じだろうか。誰あろう、水島新司さんの野球漫画『あぶさん』のモデルとされる佐賀市の永渕洋三さん(76)である◆永渕さんは佐賀高(現佐賀西)野球部左腕のエース。実業団「東芝」を経て1967年、ドラフト2位でプロ野球近鉄に入団。投手として登録されたが、デビュー戦は68年の開幕戦で打者として西鉄(現西武)の鉄腕稲尾和久と対戦。2年目の69年にはパ・リーグ首位打者に◆勝ち星はないが、確かに防御率2・84の記録を持つ日本球界“二刀流”の大先輩なのだ。現役引退して40年、「大谷とは“格”が違う」と照れながら偉大な後輩の再びの活躍を祈っている。(賢)

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