花壇に咲いた「はるかのひまわり」を観賞する施設利用者=佐賀市蓮池町

 佐賀市蓮池町の通所介護施設「つぼみ荘デイサービスしろうち」(吉原喜美子施設長)で“奇跡のヒマワリ”が咲いている。1995年の阪神淡路大震災で犠牲になった11歳の少女の自宅跡に咲いた「はるかのひまわり」を種による命のリレーで受け継いでいるもので、4月下旬に植えた種は2カ月ほどで花を咲かせた。

 台風や大雨で倒れたヒマワリもあったが、職員が棒で支えるなどしたおかげで元気に咲いた。これまで利用者たちは、窓やベランダから花壇のヒマワリが育つのを眺めてきた。11日に施設を訪れた4人は外に出て、高さ約2メートルに成長したヒマワリを観賞。笑顔で「とても幸せ」「お天道さまの方向を向いている」とパワーをもらっていた。

 江下哲夫さん(85)は「職員の方が種をまくところから見てきた」と成長に目を細めた。施設責任者の古河一功さん(55)は「今年の種を集めて、地域にも広げていきたい」と意欲的に話した。

 はるかのひまわりは、震災の翌年、少女が亡くなった場所に一輪咲いた。生前かわいがっていた隣の家のオウムに餌として与えていた種が育ったという。種から花を育てることを通じて、震災や命の尊さを語り継ぐプロジェクトが全国で展開されている。

 2年前、同施設職員が新聞記事で、県内に種を譲り受けた団体があることを知った。利用者から「見てみたい」という声があり、問い合わせて入手した。

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