トクサ

 料亭や日本庭園、生け花など和を感じる場所に度々見られるトクサ。長々と伸びる茎は人々の間で大いに親しまれています。

 まず、ケイ酸塩を含んだ固くざらついた表面は、その「砥草」という名前が「砥の役をする草」が由来のように、古来より木地・金属・爪などを磨く研磨剤として利用されています。

 次に、茎の濃い青色は「木賊色とくさいろ」と呼ばれ日本の伝統色であり、襲かさねの色目にもなっています。江戸時代には流行色になるほど人々をひきつけた色でした。

 そして薬用効果もその茎部分に。乾燥させたものは木賊もくぞくと呼ばれる生薬になり、止血、食欲増進などに有効といわれ、その煎液を飲用すると目の充血や涙目に効果があるとされています。

 観賞用として「見るだけ」でなく、とても実用的で「使える」植物なのです。(中冨記念くすり博物館)

このエントリーをはてなブックマークに追加