10代目社長の橋本京果さん(右)ら開発を主導した「からつ学美舎」の経営幹部=唐津商

具材の豚肉も存在感があり、ピリ辛味が食欲をそそる

 高校生ビジネスの先駆、唐津商の「からつ学美舎(まなびや)」が新商品「からつチャーハンの源(もと)」を発売した。老舗中華料理店の賄い料理にヒントを得たピリ辛の「みそ味」で、県産の豚肉とタマネギがさらに食欲をそそる。10代目経営陣の自信作だ。

 商品開発に際し「しょうゆ味の大豆のお菓子」か「みそ味のチャーハン」か、ビジネスパートナーの「はかた本舗」(福岡市)の黒木正剛社長(60)から提案を受けた。「新しいものへの挑戦」を経営方針に掲げる橋本京果社長(会計科3年)は後者を選んだ。

 黒木社長を講師にマーケティングについて学び、主要顧客を「仕事と家庭の両立に忙しい女性と、料理が苦手な1人暮らしの男性」に設定。豚肉など具材が入っていて、すぐ作れるようレトルトタイプにした。

 最初は「ただのみそ味」で、どうも物足りず、学校近くの宮島醤油のみそを使うことを思い立った。タマネギを入れるのを忘れ、後から一緒に炒めたら手間がかかったため、ソテーしたタマネギを加え、女性向けにコラーゲンも配合した。

 高校総体を前に忙しい中、「商業高校フードグランプリ」のエントリーに間に合うよう、昼休み、弁当を食べながら幹部会議を重ねた。出来上がったチャーハンを家族らに試食してもらったところ「今まで食べたことがない味で、くせになりそう」と好評だった。

 「作品や製品ではなく、お金を出して買ってもらえる商品を作ることに苦労した」と幹部一同。商品名やパッケージも検討を重ね、「元気の源」をセールスコピーにした。顧問の南里晃央教諭(39)は「顧客目線で考えたことは、どんな職業に就いても役立つはず」と話す。

 料理方法はご飯と溶き卵に混ぜるだけで、値段は2人前のパックが2個入って648円(税込み)。問い合わせははかた本舗、電話0120(62)0055。唐津市の「アルピノ」「すえひろ神田店」でも扱っている。

■「ヒット商品の予感」

 「松(まち)ゅらる」の商品名で化粧水やドレッシングなどヒット商品を生み出してきた唐津商の「からつ学美舎」。開発費や製造費は商品企画会社「はかた本舗」が負担し、高校生が実習などで販売した分は売り上げの一部を東日本大震災被災地支援に寄付する。

 各地の高校の取り組みを支援する黒木社長は偶然、食事をした福岡市の中華料理店の賄い料理を見て「おいしそう」と提案を思い立った。「粉状のチャーハンの素はあるけど、レトルトは少ない。レトルトカレーのように、これから需要が生まれそうで、その先駆け商品になるかもしれない」と期待する。 

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